充電器やモバイルバッテリーなどでお世話になっているUGREENから、NAS製品「NASync」シリーズが登場しました。
今回、2ベイモデルのNASync DXP2800を提供していただき実際に使用してみたので所感などをレビューしていこうと思います。
2月14日から30%オフで手に入るGREEN FUNDINGでのキャンペーンも始まっているのでチェックしてみてください。
メーカーから製品を提供していただきレビューしています。
目次
開封して外観をチェック


NASync DXP2800本体、電源ケーブル、ACアダプタ、LANケーブル、ネジ、ドライバー、HDDトレイロック用の鍵、取説が同梱されています。

こちらがNASync DXP2800本体。筐体は金属製で割とずっしりしてます。HDDを搭載するというのもあって振動にシビアなジャンルの製品なので安心感がありますね。

本体正面。HDDトレイが2つと電源ボタン、USB-Cポート、USB-Aポートがあります。UBSポートはどちらも10Gbps対応。
上位の機種になるとさらにSDカードスロットがついているので写真やる人にもよさそうですね。僕はCFExpressカードがメインなのであんまり関係ないですが。

背面。HDMIポート、USB-Aポート×3(5Gbps+480Mbps×2)、2.5GbE LANポート、リセットスイッチ、AC端子。
HDMIは4K 60pまで対応していて、テレビやモニターに接続することでNAS内の動画を再生することができます。ただしスマホアプリで操作する必要があるため現状使い勝手はそこまで良くない印象。この機能はベータ版ということで今後用途が増えることに期待ですね。
10Gbps、5Gbpsのポートが計3ポートあるので、外付けHDDなども複数接続することが可能です。

背面についているメッシュフィルターはマグネットで着脱可能。メンテナンス性が高くてよいです。

底面。四隅にゴム足がついているのとネジ止めしてあるところはメモリスロットです。

側面にはUGREENのロゴがあるだけでかなりシンプルめです。
NASync DXP2800の仕様
NASync DXP2800の仕様を、他の2モデルと比較しつつ紹介します。
DXP2800 | DXP4800 Plus | DXP6800 Pro | |
CPU | N100 | Pentium Gold 8505 | Core i5-1235U |
メモリ | 最大16GB | 最大64GB | 最大64GB |
内蔵ストレージ | eMMC 32GB | 128GB | 128GB |
ベイ数 | 2 | 4 | 6 |
M.2スロット数 | 2 | 2 | 2 |
最大容量 | 64TB (24TB×2+8TB×2) | 112TB (24TB×4+8TB×2) | 160TB (24TB×6+8TB×2) |
RAlD | JBOD/Basic/RAID0/RAID1 | JBOD/Basic/RAID0/1/5/6/10 | JBOD/Basic/RAID0/1/5/6/10 |
LAN | 2.5GbE×1 最大280MB/s | 2.5GbE + 10GbE 最大500MB/s | 10GbE×2 最大2GB/s |
前面USBポート | 10Gbps×2 (USB-C/USB-A) | 10Gbps×2 (USB-C/USB-A) | Thunderbolt 4 (40Gbps)×2 10Gbps×1(USB-A) |
背面USBポート | 5Gbps×1 480Mbps×2 | 5Gbps×1 480Mbps×2 | 10Gbps×1(USB-A) 480Mbps×2 |
HDMI出力 | 4K60Hz | 4K60Hz | 8K60Hz |
SDカード | 非搭載 | 搭載 | 搭載 |
サイズ | 23.1×10.9×17.7 cm | 25.7×17.8×17.8 cm | 25.7×17.8×17.8 cm |
重量 | 2.545 kg | 6.023 kg | 6.375 kg |
価格 | ↓ 39,116円 | ↓ 69,916円 | ↓ 118,916円 |
今回試用している2ベイモデルのDXP2800の他に4ベイのDXP4800 Plus、6ベイのDXP6800 Proの計3モデルがラインナップされています。
DXP2800と他2モデルの差はHDDスロットの数以外にCPU性能やメモリの最大容量、10GbE対応、SDカードスロットなどですね。
NASとして使うのであればDXP2800で十分かと思いますが、仮想マシンをインストールしたり10GbEでの転送がしたかったりと追加の要件があるのであればDXP4800 Plus以上が候補になると思います。
価格がぐっと上がるとは言え、4ベイ、10GbE対応、SDカードスロット搭載のDXP4800 Plusが30%オフの7万弱という価格で買えるのであればかなりお買い得な感じがしますね。
ツールレスで簡単にHDD・SSDを搭載可能
DXP2800はツールレスで簡単にHDDやSSDを搭載することが可能です。

トレイの下の部分(ロックが付いているところ)を押すとレバーがポップアップするので、手前にトレイを引き抜きます。

引き抜かれたHDDトレイ。

裏返して「Press」と書かれたところを押すと…

トレイが展開します。ここにHDDを収めて閉めるだけで固定されます。

ネジ止めとかいらないんですね…めっちゃいいじゃん…
なお、HDDは最大22TB×2の44TBまで搭載が可能です。

あとはトレイを収めてレバーを押し込むだけです。

付属の鍵でロックをすれば誤ってボタンを押してHDDトレイが出てくることも防げます。

HDDトレイを外すと内部の側面にNVMe SSDを搭載するスペースがあります。


レバーを起こしてSSDを搭載、レバーを戻すだけでOK。SSDもツールレスで搭載が可能です。

メモリはDDR5 4800MHz 8GBが搭載されており、最大16GB(8GB×2)まで増設可能です。
スマホアプリで簡単セットアップ
HDDのセットなどができたらセットアップです。NASyncシリーズのセットアップはスマホアプリ「UGREEN NAS」かWebブラウザ上で行います。
今回はスマホアプリからセットアップを行いました。


DXP2800がケーブルでルーターに接続されていることとスマホがルーターにぶらさがっている状態でアプリを起動し、「新しいデバイスの登録」→「スキャンを開始」とタップします。


DXP2800が見つかるので「登録」→「スタート」とタップ。


管理者アカウントを作成して更新の設定を行います。


「システム初期化を開始する」をタップして初期化が完了するのを待ちます。


5分ほどで初期化が完了し、UGREEN NASのホーム画面が表示されます。「スタート」をタップするとストレージマネージャーが立ち上がるのでそのままストレージの作成に移ります。


RAIDのタイプを選択し「次のステップ」をタップ、ファイルシステムを選択して「完成する」をタップします。


データが消えるよってダイアログが出るので「削除して続行する」をタップするとストレージが作成されます。今回4TB×2でRAID1を作成しましたが、最適化や同期が終わるまで5時間程度かかりました。


ストレージマネージャーではSSDキャッシュの作成も画面の指示に従いながらポチポチするだけで行うことができます。
スマホアプリから画面の指示に従いながら進めていくだけでセットアップやRAIDの構築まで終わらせることができるので、NAS初心者にも優しい設計だなと感じました。
スマホのバックアップや写真の共有も簡単
UGREEN NASアプリには、スマホ内の写真や動画をバックアップする機能もついています。

スマホのバックアップは通常iCloudやGoogle Oneなどの有償サービスを契約する必要がありますが、写真や動画をバンバン撮影するような使い方だと上位プランを契約しなくてはいけなくなります。
iCloud容量 | 50GB | 200GB | 2TB |
月額料金 | 150円 | 450円 | 1,500円 |
Google One容量 | 100GB | 200GB | 2TB |
月額料金 | 250円 | 380円 | 1,300円 |
例えばiCloudの2TBプランを契約した場合、1年間で18,000円かかります。DXP2800でやろうとするとDXP2800本体+HDD 2TB×2(RAID1)で65,000円弱くらい。3年半くらいで回収できるんで、長期的に見ればお得です。HDDの容量はでかいほうが容量あたりの単価が安いので、4TBとか8TBとかにするほうがコスパはいいと思います。
そもそもスマホのバックアップ目的でNASを導入することは少ないと思うので、NASの導入ついでにスマホのバックアップ環境が整うという考えの方がいいかもしれないですが。


写真の共有も簡単です。UGREEN NASアプリ内の「写真」にあるアルバムから、内部共有(同じUGREEN NASユーザー)と外部共有の設定が行えます。
僕は、子供の写真を日付やイベントごとに作成したアルバムに追加し、そのアルバムを家族と共有するという運用をしています。お互いが撮った写真をサクッと共有できるので非常にラクです。
フォルダの共有でもいいんですが、フォルダにはRAWファイルもあるのと、写真アプリのほうが写真を見るのに適したUIなのでこの方法を取っているという感じですね。
さらに、UGREEN NASにはリモートアクセス機能が用意されており、機能を有効にするだけで外出先から自宅のDXP2800にアクセスが可能。旅先や実家などでも共有した写真を見たりできるのでかなり便利だなと感じました。
2.5GbEの高速転送が超快適
DXP2800は2.5GbE対応ポートを搭載していて、280MB/sの転送速度があります。
使ってるマザボにも2.5GbEポートがあったので、DXP2800と接続してCrystalDiskMarkで速度を計測した結果が以下になります。HDD RAID1+SSDキャッシュ(読み取り専用)あり/なしとSSD単体での速度を計測しています。

Read | HDD RAID1 +SSDキャッシュ | HDD RAID1 | NVMe SSD |
SEQ1M Q8T1 | 296.35 MB/s | 296.33 MB/s | 296.37 MB/s |
SEQ1M Q1T1 | 256.92 MB/s | 253.5 MB/s | 256.05 MB/s |
RND4K Q32T1 | 67.14 MB/s | 67.05 MB/s | 67.05 MB/s |
RND4K Q1T1 | 8.48 MB/s | 8.01 MB/s | 8.95 MB/s |

Write | HDD RAID1 +SSDキャッシュ | HDD RAID1 | NVMe SSD |
SEQ1M Q8T1 | 295.95 MB/s | 296.15 MB/s | 296.14 MB/s |
SEQ1M Q1T1 | 202.18 MB/s | 194.17 MB/s | 123.55 MB/s |
RND4K Q32T1 | 62.49 MB/s | 61.52 MB/s | 62.56 MB/s |
RND4K Q1T1 | 6.65 MB/s | 6.64 MB/s | 6.6 MB/s |
HDDを直接接続するより速度出てますね。2.5GbEすげ~となりました。
今まで使っていたSynology DS220jは実測で100MB/s程度だったのでNASは完全にデータのバックアップ用として使っていました。
しかし、280MB/s出るなら写真のRAWデータを置いといてLightroomから直接NAS上の写真を編集したりできるんじゃね?となったので実際にその運用をしてみたんですが、全然実用レベルでした。これなら作業とバックアップを並行して行えるのでワークフローが改善されますね。
初心者に優しいのに性能に妥協のないNAS

UGREEN NASync DXP2800は、金属筐体やHDDの搭載方法など、本体の完成度が高く、しっかりと作り込まれたNAS です。セットアップはPC不要でスマホアプリだけで完結できるため、初心者にも優しい設計 になっています。
また、2.5GbE対応でパフォーマンス面にも妥協がなく、エントリークラスとは思えないスムーズな動作を実現しています。現状ではUGOSのアプリ数が多くないものの、基本的な用途では問題なく使え、今後のアップデートにも期待できそうです。
初心者からクリエイターまで幅広くおすすめできるNASですが、動画編集をメインにする場合は、より高スペックな上位モデルの検討を視野に入れてもよいかと思います。
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