Ryzen 7 1700で組んだ自作PCは、システム用のストレージにM.2 SSDを使っています。
NVMeのSSDは、2.5インチ SATA SSDよりも高速にデータ転送ができるという圧倒的なメリットがありますが、その反面発熱がハンパないらしいので、自作してから1年半ほど経ってはいますがM.2 SSD用のヒートシンクを導入することにしました。
というわけで、M.2 SSD用ヒートシンクの取り付け方法と、ヒートシンクあり/なしでのM.2 SSDの温度測定結果を紹介します。
目次
長尾製作所 M.2 SSD用ヒートシンク SS-M2S-HS01
購入したのは長尾製作所のM.2 SSD用ヒートシンク SS-M2S-HS01。価格は1,000円ほどでした。
熱伝導率5.2W/m・Kって書いてるけどその辺の知識はないのでこれがどれくらいなのか分からん…
ヒートシンク本体と放熱シリコンパッド(ヒートシンクに接着されてる)、固定用耐熱絶縁テープ、取説が同梱されています。
こんな感じ。
ヒートシンクは1.5mm厚のアルミニウム製。黒アルマイト処理されています。
M.2 SSD用ヒートシンクの取付方法
というわけでM.2 SSD用ヒートシンクを着けましょう。
M.2 SSDはマザーボードに直挿しされているので着けたり外したりするのがラクですね。(CPUクーラーのホコリは見逃してください)
SamsungのM.2 SSD、960 Proを取り外しました。ちっちぇえな。
M.2 SSD用ヒートシンクの裏側には放熱シリコンパッドがくっついています。そこにフィルムが貼ってあるので、それを剥がしてM.2 SSDに取り付けます。
乗せました。
M.2 SSDと放熱シリコンパッドをしっかりと密着させます。
で、ヒートシンクとM.2 SSDを固定するために耐熱絶縁テープを貼っていきます。
テープの貼り付け位置は突起部分が幅広になっている箇所。しっかりと加圧しながら貼っていきます。
はみ出た箇所はカットします。これでOK。
ヒートシンクをつけたM.2 SSDをマザーボードに装着します。これで作業は完了。
M.2 SSD用ヒートシンクの有無での温度を測定
CrystalDiskMark 5を2回実行してヒートシンクあり/なしの場合のM.2 SSDの温度変化を見てみます。M.2 SSDの温度はHWiNFO64で測定しました。
まずはヒートシンクなしの場合。Drive Temperatureが2つありますが、HWiNFOのフォーラムをみたところDrive Temperatureがメモリチップ用でDrive Temperature 2がメモリコントローラ用らしいです。温度の高いDrive Tempareture 2を見ればいいですね。
CrystalDiskMark 5を回して最大になった温度が73℃でした。
続いて長尾製作所のM.2 SSD用ヒートシンクを着けた場合の温度。
最大温度は64℃でした。
2つのグラフを並べてみました。計測タイミグのズレがあるので多少横軸(時間)のずれがあります。
ヒートシンクを使うことで、負荷時の最大温度が約10℃下がりました。
アイドル時 | 負荷時 | |
---|---|---|
ヒートシンクなし | 39℃ | 73℃ |
ヒートシンクあり 長尾製作所 SS-M2S-HS01 | 36℃ | 64℃ |
温度差 | -3℃ | -9℃ |
負荷時の最大温度と、HWiNFO64でモニターしていたアイドル時の最低温度をヒートシンクあり/なしで比較した表です。
アイドル時の温度差は3℃程度しかありませんでしたが、負荷時の最高温度は9℃下がっています。かなり効果がありますね。
M.2 SSDの冷却にヒートシンクは有効
M.2 SSDは温度が上がりすぎるとサーマルスロットリングというンツ暴走を回避する仕組みが作動して性能が下がってしまいます。サーマルスロットリングの設定温度はだいたい70℃らしいんですが、僕の使ってるSamsung SSD 960 Proでは73℃になっても特にベンチ結果が下ることはありませんでしたが…
とはいえおそらくサーマルスロットリングになるギリギリくらいの温度ではあると思うので、ヒートシンクによって温度が下がったのはめでたしです。
マザーボードによってはもともとM.2を接続するところにヒートシンクがついているものもありますが、そうではないマザーボードでM.2 SSDを使っている人はヒートシンクの導入を検討したほうがいいかもしれません。
マザボの色にあわせるために黒いものにしましたが、シルバーもあります。