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NVIDIA RTX A4000 レビュー & ベンチマーク

NVIDIA RTX A4000 レビュー & ベンチマーク

2022/05/30

NVIDIAのグラフィックボード「RTX A4000」を買ったので、レビューとベンチマークをお届けします。

RTX A4000 の外観

購入したのはELSAのRTX A4000です。いわゆるオリファンモデルではなく、NDIVIAが売っているものと同じデザイン。

ブラケットなど出っ張っている部分を除けばシンプルな長方形です。プロユース感。

サイドにゴールドで帯のようなものが入っていていて、いいアクセントになっています。

そしてこの薄さよ。驚異の18mm、1スロット分しかありません。

裏側。バックパネルはないです。

ポートはDP×4。HDMI使いたい人は変換ケーブルなどが必要です。

あまり見かけないコネクタが2つあります。左が3pinステレオシャッター用コネクタ、右がQuadro Sync 2 ボード接続用コネクタです。

補助電源は6ピン×1。前使っていた3070Tiが8ピン×3だったので、本当に?という気持ちになりますね。

ファンは小さなシロッコファンが1つあるくらいです。

RTX A4000 の仕様

RTX A4000の仕様は以下の通り。

RTX A4000
プロセス8 nm
トランジスタ数174億
ダイサイズ392 mm2
CUDAコア6,144 コア
Tensorコア192 コア
RTコア48 コア
ベースクロック735 MHz
ブーストクロック1,560 MHz
FP3219.2 TFLOPS
Tensor性能153.4 TFLOPS
RTコア性能37.4 TFLOPS
VRAM16GB GDDR6
メモリバス256 bit
メモリバンド幅448 GB/s
最大消費電力140 W
ポートDisplayPort × 4
サイズ
(幅×高さ×厚さ)
241.3mm × 111.15mm × 18mm
1スロットサイズ

ベース・ブーストクロックは控えめですがVRAMのデカさと消費電力の低さが特徴。

性能的にはRTX 3060Ti~RTX 3070くらいらしいので、ワットパフォーマンスが高いです。

RTX A4000の各種ベンチマーク結果

3DMark

3Dグラフィックスのパフォーマンスをテストする「3DMark」で、DirectX 11ベースの「Fire Strike」、DirectX 12ベースの「Time Spy」、DRXベースのリアルタイムレイトレーシングテスト「Port Royal」の3つのテストを実施。

3DMarkスコア
Fire Strike27,262
Time Spy11,109
Port Royal6,547

3つのテストにおいて、どれもRTX 3060Tiの平均値程度のスコアがでました。

RTX A4000の消費電力が140W、RTX 3060Tiの消費電力が200Wなので、やっぱりワッパがいいなという感じ。

VRMark

Oculus RiftやHTC ViveなどのVRヘッドセットでどれくらい快適にVRをプレイできるかというのをテストする「VR Mark」。

Oculus Rift、HTC Viveといった現在のVR環境を想定した「Orange Room」、DirectX 12ベースの環境を想定した「Cyan Room」、将来登場するであろうさらに高負荷な環境を想定した「Blue Room」の3つでテストを実施。

VRMarkスコア
Orange Room15,555
Cyan Room10,764
Blue Room3,423

VRMarkも3DMark同様RTX 3060Ti程度のスコアになりました。

VRMarkFPS
Orange Room336.27
Cyan Room235
Blue Room73.79

テスト実施中のフレームレートはこんな感じ。最も高負荷なBlue Roomにおいても60FPSを下回ることはありませんでした。

ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク

「ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマーク(FF14ベンチ)」で、フルHD(1920×1080)、WQHD(2560×1440)、4K(3840×2160)の3つの解像度にてグラフィック設定「最高品質」でテストを実施。

FF14ベンチスコア
フルHD23,734
WQHD18,221
4K9,109

フルHD、WQHDでは「非常に快適」、4Kでは「快適」という結果でした。

3DMark、VRMark同様やはりRTX 3060Tiと同じくらいのスコアです。

FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク

「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク(FF15ベンチ)」で、フルHD(1920×1080)、WQHD(2560×1440)、4K(3840×2160)の3つの解像度にてグラフィック設定「高品質」でテストを実施。

FF15ベンチスコア
フルHD11,101
WQHD8,112
4K4,789

フルHDで「快適」、WQHDで「快適」、4Kで「やや快適」という結果でした。

4K解像度では60FPSを下回ることもあったので、重いゲームを4K・高画質でプレイするのには向いていませんね。

Blender Benchmark

3DCG、2Dアニメーション制作ツール「Blender」をベースにした「Blender Benchmark」でGPU性能をチェック。

「Monster」「Junkshop」「Classroom」の3つのシーンで、1分間に生成されるサンプル数をスコアとして計測します。

結果は以下の通り。

Blender Benchmarkサンプル数/分
Monster1593.55031
Junkshop905.43518
Classroom797.05305

4K動画のエンコード

Nikon Z 7で撮影した数本の4K30p動画を動画編集ソフト「Premiere Pro 2022」と「Davinci Resolve Studio 17」で10分にまとめ、書き出し時間をチェック。

「Premiere Pro」は「Media Encoder」を経由してログファイルに書かれたエンコード時間を、「Davinci Resolve」はデリバーページに表示されている書き出し完了時間を結果としています。

4K書き出し時間
Premiere Pro2分37秒
Davinci Resolve Studio3分21秒

Davici Resolveが1分弱遅いですが、それでも実時間の3分の1程度の時間で書き出しが完了しています。

4K動画を書き出すことの多い人はいいグラボがあるとマジで時短になりますね。

1スロットサイズで省電力だけどそこそこなパワーがあるグラボ

RTX A4000、とにかく小さくて薄い。グラボ入れさせる気があるのか?みたいなSFFケースなんかでも余裕で組み込めるサイズ感。

消費電力も140Wと、RTX 3000番台のミドルハイクラスと比べるとかなり省電力仕様です。

それでいてRTX 3060Ti~RTX 3070あたりと同等な性能を持っていてワットパフォーマンスが高いのがいいですね。

価格はELSAのやつが約14万、オリオスペックで売られているやつが13万程度。正直この金額を出すのであれば3070Tiとか買えちゃうんですが、小さい方がいい、省電力の方がいい、ゲームしないけどVRAMてんこ盛りがいい、などなどRTX A4000を選ぶ理由はたくさんあるんじゃないでしょうか。