写真編集や動画制作などのクリエイティブ作業を快適にしてくれる左手デバイス「TourBox」シリーズ。その最新モデルが「TourBox Elite Plus」です。
さらに今回は、Lightroom Classic向けに新しく追加された「ダイナミックパネル」機能が注目ポイント。これが想像以上に便利で、これまで細かな調整で感じていた“ちょっとした手間”が一気に解消される印象でした。
この記事では、実際に使って感じた外観の印象からセットアップ手順、新機能の使い勝手までを紹介します。

メーカーから製品を提供していただきレビューしています。
外観・デザイン

パッケージ。製品の使用イメージが大きく印刷されており、開封前から「クリエイティブ用途に特化したデバイス」であることが伝わります。

本体は半透明の筐体で、内部の基板がうっすら見える仕上げになっています。見た目のインパクトもありつつ、机の上に置いても落ち着いた印象です。

各ボタンの形がすべて違うので、視線を画面に向けたままでも迷わず操作できます。ツマミやノブの回し心地も絶妙で、物理的な操作感が気持ちいいです。

背面にはバッテリー(単三電池2本)収納部と電源スイッチ、ゴム足があり、滑りにくく安定して使えます。

USB-Cポートを備えており、有線・Bluetoothのどちらでも接続可能。
セットアップと基本操作

TourBox Elite Plusを使うには、専用ソフト「TourBox Console」のインストールが必要です。起動するとBluetoothペアリングまたはUSB接続を選択する画面が表示されます。
なお、今回使用したのは「TourBox Console」のベータ版で、Lightroom Classic向けの新機能「ダイナミックパネル」もこの環境で試しています。正式版では仕様や挙動が一部変更される可能性があります。

初回起動時はデバイスを検出し、必要に応じてファームウェアアップデートを実施します。

接続はBluetoothでもUSBでもOK。僕はBluetoothで使いましたが、遅延などは感じませんでした。
Lightroom Classic用のプリセットが最初から用意されているので、導入後すぐに基本操作を試せます。
この手のデバイスは学習コストが高そうだなと感じがちなんですが、デフォルトのプリセットを元に使いやすいようにカスタマイズしていけば1週間程度でかなり自然に扱えるようになりました。
新機能の「ダイナミックパネル」が便利

今回の目玉は、Lightroom Classic向けに追加された「ダイナミックパネル」です。これは、よく使う補正パネルを画面上に自由に呼び出して配置できる機能で、実際に使ってみるとかなり便利です。
普段はサイドバーを開いたり閉じたりしながら作業していたのが、フルスクリーン表示のままで必要なスライダーを手元から操作できるようになります。画面を広く使えるので、写真の細部を見ながら微調整できて快適。
ダイナミックパネルにはこんな特徴があります。
- フルスクリーン編集との両立:Lightroom Classicをフルスクリーン表示したまま、補正スライダーを呼び出せる。
- HSL統合パネル:色をクリックすると、色相・彩度・輝度をまとめて調整可能。
- マスクや修復ツールとの連動:ツールを起動すると対応するパネルが自動表示される。
- スイング操作による微調整:ノブを前後に揺らすように動かすと、微妙な調整が直感的にできる。
- Lightroomスライダーとの完全同期:パネル上の数値とLightroom本体のスライダーが1:1でリンク。
- ワークスペース自動認識:作業内容を判断して、最適なパネルに自動切り替え。
使っていて感じたのは、「Lightroomの“面倒なところ”を全部まとめて解決してくれる」機能ということ。
マウスでスライダーを探す時間が減り、作業のテンポが途切れません。
「ダイナミックパネル」の詳細は、TourBox公式サイトの紹介ページでも詳しく紹介されています。

さらに、ユーザーが自由にカスタマイズしたパネルを作成することも可能で、頻繁に使うスライダーをまとめて表示できます。
実際の使用感

Lightroom Classicを使う人なら、最初に感じるのは集中力が途切れないことだと思います。フルスクリーンで写真に向き合いながら、必要な補正だけを呼び出して手元のノブでサッと調整できる。これが思っていた以上に快適です。

マスクツールを使うときも、該当パネルが自動で出てくるので操作がスムーズ。自分のスタイルに合わせてよく使うパネルをまとめておけば、作業の流れが一段とスピーディになります。
キーボードショートカットでもある程度効率化できますが、どうしても暗記や複雑な組み合わせがネックになる場面もあります。TourBox Elite Plusなら、ノブを回す・押す・スイングするだけで主要な操作が完結。物理的な操作感と直感的なUIの組み合わせで、ショートカット操作よりも自然に使える印象です。
長時間使っても手首や肩への負担が少なく、作業姿勢を崩さずに編集を続けられたのもよかったです。
まとめ

TourBox Elite Plusは、ハードウェアの操作性とソフトウェアの柔軟性をうまく融合させた左手デバイスです。特に「ダイナミックパネル」は、Lightroom Classicの作業フローを根本から変えてくれる機能でした。
僕自身、普段はLogicoolのCreative Consoleを使って編集していますが、TourBox Elite Plusは操作体系がかなり違います。
Creative Consoleはパッドとダイヤルを行き来する場面が多いのに対し、TourBoxはノブ・ダイヤル・スクロールがそれぞれ独立していて、左手をほとんど動かさずに操作を完結できます。この構成がとても直感的で、細かな調整がスムーズに進むのを実感しました。
Lightroom Classicをメインで使う人なら、作業効率を上げる投資として検討する価値は十分あると思います。

TourBoxシリーズのラインアップ
今回使ったのは最上位モデルの「TourBox Elite Plus」ですが、他にもいくつかのモデルが用意されています。
どれも基本の操作感は共通しているので、自分の作業スタイルに合わせて選ぶといいと思います。
- TourBox Elite Plus
iPadOSにも対応し、内部チップがアップグレードされた最新モデル。複数の環境で使いたい人や、常に最新の機能を試したい人にぴったりです。 - TourBox Elite
Elite Plusと似ていますが、iPadOS非対応。WindowsやmacOS中心の環境ならこれで十分。また、トランスルーセントカラー以外は表面仕上げにUV耐指紋塗装が施されています。 - TourBox NEO
有線接続専用で、触覚フィードバック非搭載。そのぶん価格を抑えており、デスクトップ中心の人やコスパ重視の人におすすめ。 - TourBox Lite
ダイヤルがなく、設定できる操作数は少なめ。1万円台と手頃なので、「まずは左手デバイスを試してみたい」という人に向いています。
シリーズ全体を通して、「試してみたい初心者」から「制作環境を整えたい上級者」まで幅広くカバーしているのがTourBoxの魅力です。
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