GEEEKのオープンフレームケース「Rhino S」でPCを組んでみました。
見た目のインパクトに惹かれたのはもちろん、約40ドルという手頃な価格も魅力。ちょっと変わったケースを使ってみたいという人にピッタリな製品です。
Mini-ITXマザーボードとATX電源に対応したシンプルな構造で、組み立てやすさも上々。斜めに設置する独特な形状も含めて、使い勝手や気になった点を簡単に紹介していきます。
目次
Rhino Sを買った理由
いつものようにコンパクトなSFFケースを物色していたところ、GEEEKの公式サイトでひときわ目を引くオープンフレームケースを見つけました。それがこのRhino Sです。
斜めに設置する独特の形状と無駄のないミニマルな構造がかっこよく、見た目重視で組むのもよさそうだよな~と。さらに、価格が40ドル程度と気軽に試せる値段だったこともあり、購入を決めました。
ちなみに、送料込みで55.7ドルでした。
開封して中身をチェック

Rhino Sはフラットパッケージで届きます。

こんな感じで収められています。

取り出してペリペリを剥がしたところ。
本体と電源ボタン、ネジ、ドライバーが入っていました。組み立てマニュアルはPDFです。

小さいパーツは大きいパーツの中に収められてて、省スペース化が図られていました。

パーツを展開しました。
組み立て
ではマニュアルに沿って組み立てていきます。

マザーボードを固定するためのスペーサーを取り付けます。

電源ボタンを取り付けます。

ネジは締め込みすぎるとボタンが押ささったままになる(押しっぱなしの状態になる)ので、実際に押してみながら調整しましょう。

表側から見るとこんな感じ。

マザボを乗せるパネルと両サイドのパネルを固定します。

固定しました。なんとなく形が見えてきましたね。

ボトムパネルを取り付けます。

取り付けました。Rhino Sはこんな姿です。かわいいね。

電源を取り付けます。ファンは外側を向くようにしましょう。

取り付けました。今回はSFX電源を取り付けましたが、ATX電源も取り付け可能です。

マザーボードを取り付け。空冷はもちろん、簡易水冷でもOKです。
ケースの組み換えだったので、CPUとかのパーツはマザボに搭載済みです。

グラボを取り付けます。3連ファンのモデルだとだいぶはみ出しますね。

配線しました。Mini-ITX用とはいえ、オープンフレームなので作業性は高めです。
ただ、マザーボードや電源が斜めに固定される構造のため、パーツを挿すときに少し滑りやすく感じる場面がありました。下に滑り止めになるものを敷いておくと安定して作業しやすくなります。それこそゴム足ついてたらよかったかもですね。
とはいえ、撮影しながらでも組み立て時間は30分もかかっていません。CPU、クーラー、メモリ、SSDがあらかじめ取り付けてあったとはいえ、これだけスムーズに進むのはSFFケースではなかなか難しいと思います。
色んな角度から眺める

正面。2連ファンのグラボだとバランスよさそう。でもこれも好き。

後ろ。ケーブル類を隠すことはできませんので、数を減らしたほうがいいでしょう。

右サイド。グラボがデカいと電源ボタンがちょっと押しづらいかも。

左サイド。マザボのバックパネルやグラボのポートへのアクセスはそれなりに良好。

マザボを正面に捉えて。だんだん可愛く見えてきますね。

ぱっと見PCぽくない感じがよきです。

電源入れました。Red Devil RX 9070はおしりの部分が光るんですけど、ちゃんと光ってるとこ見えるようになりました。

Red Devilの特徴的なロゴもいい感じに見えます。いや~、かっこいいっすね。
Rhino Sの仕様と互換性
簡単にRhino Sの仕様とパーツの互換性を紹介します。
仕様
モデル | Rhino S |
カラー | ブラック/ホワイト |
素材 | アクリル |
サイズ(L×W×H) | 300×200×250mm |
フロントポート | ― |
容量 | ― |
重量 | 1.1kg |
一点注意があるとすればフロントI/Oポートがないことでしょうか。そもそもバックパネルのポート数も限られるMini-ITXマザーボードなので、気になる人は気になるところだと思います。
互換性
CPUクーラー | 制限なし |
グラフィックボード | 制限なし |
マザーボード | Mini-ITX |
SSD/HDD | ― |
ファン | ― |
簡易水冷 | 120mm、240mm、280mm、360mm |
電源ユニット | ATX、SFX、SFX-L 最大長さ:150mm 推奨長さ:140mm |
オープンフレームなのでCPUクーラーやグラフィックボードのサイズに制限はありません。SSDのやケースファンもつけられないです。
ATX電源も搭載できるので、コストを抑えることができますね。
パーツ構成
参考までに、今回組んだパーツ構成を紹介します。
CPU | AMD Ryzen 9 9700X |
マザボ | MSI B650I EDGE WIFI |
メモリ | Crucial DDR5 6400 16GB×2 |
GPU | PowerColor Red Devil Radeon RX 9070 |
SSD | Western Digital WD Black SN7100 1TB |
クーラー | Noctua NH-D12L chromax.black |
電源 | Corsair SF850 Platinum |
ケース | GEEEK Rhino S |
Mini-ITXマザーボードにSFX電源、3スロットで長さもあるグラボとやや大きめの空冷クーラーを使いましたが、見ていただいた通り干渉なく搭載できました。
GEEEK Rhino Sのいいところとイマイチなところ
GEEEK Rhino S のいいところ
- 見た目がとにかくかっこいい
- 組み立てがシンプルで迷わない
- オープンフレームで冷却効率が高い
- 小型の構成でも存在感のある見た目
- 価格が安い(40ドル)
GEEEK Rhino S のイマイチなところ
- どうしてもホコリは溜まりやすい(オープンフレームの宿命)
- 斜め設置なので接地面積がやや大きい
- 平置きのオープンフレームに比べるとパーツ交換のしやすさがやや劣る
- ケーブルの取り回しに工夫がいる
見た目重視で選びましたが、組みやすさや冷却性も含めて想像以上に満足度が高いケースでした。価格を考えても十分すぎると思います。
一方で、オープンフレームゆえの宿命もありますが、設置場所や使い方によっては気になる点も出てくるので、人を選ぶケースではあると思います。

オープンフレームケースというと、パーツの交換やメンテナンス性を重視した“実用寄り”な構造ですが、Rhino Sはそこにデザイン性も加わった、少し珍しいタイプのケースです。
構成はある程度決まっているものの、見た目には非常に満足感があって、ちょっと変わったPCを組んでみたいという欲を満たすのにはピッタリです。
Rhino Sは、組む楽しさや見た目の面白さを求めつつ、最低限の実用性もキープしたいという人にはオススメなオープンフレームです。