先日NikonからDXフォーマットの最新機種D7500が発表されました。
D7000シリーズとしては2015年に発売されたD7200以来約2年ぶりの新モデルとなったD7500な訳ですが、どの辺が進化しているのかスペックを比較してみました。
ついでにD7500とD7200、どっちがいいかな?的なのも考えてみましたので、よければ最後までお付き合いくださいませ。
目次
D7500とD7200のスペックを比較
まずはD7500とD7200のスペックを比較してみましょう。
D7500 | D7200 | |
---|---|---|
有効画素数 | 2088万画素 | 2416万画素 |
画像処理エンジン | EXPEED 5 | EXPEED 4 | バッファメモリ | ロスレス圧縮RAW 14ビット記録:50コマ | ロスレス圧縮RAW 14ビット記録:18コマ | 記録媒体 | SDメモリーカード、SDHCメモリーカード、SDXCメモリーカード(SDHCメモリーカード、SDXCメモリーカードはUHS-I規格に対応) |
ピクチャーコントロール | オート、スタンダード、ニュートラル、ビビッド、モノクローム、ポートレート、風景、フラット、いずれも調整可能、カスタムピクチャーコントロール登録可能 | スタンダード、ニュートラル、ビビッド、モノクローム、ポートレート、風景、フラット、いずれも調整可能、カスタムピクチャーコントロール登録可能 | ダブルスロット | – | メモリーカードの順次記録、同時記録、RAW+JPEG分割記録ならびにカード間コピー可能 | シャッター | 電子制御上下走行式フォーカルプレーンシャッター、電子先幕シャッター(ミラーアップ撮影時) | 電子制御上下走行式フォーカルプレーンシャッター |
測光方式 | 180Kピクセル(約180,000ピクセル)RGBセンサー | 2016分割RGBセンサー | 露出計連動 | CPU連動方式 | CPU連動方式、AI方式併用 |
AEロック | 輝度値ロック方式 | AE/AFロックボタンによる輝度値ロック方式 |
ファインダー視野率 | 約100% | 約100% |
ファインダー倍率 | 約0.94倍 | 約0.94倍 |
連続撮影速度(最大) | 約8コマ/秒 | 約7コマ/秒 |
ISO感度 | ISO 100〜51200 拡張最大 ISO 1640000相当 |
ISO 100~25600 拡張最大 ISO 102400相当 |
フォーカスポイント | 51点 | 51点 |
AFエリアモード | シングルポイントAFモード、ダイナミックAFモード(9点、21点、51点)、3D-トラッキング、グループエリアAFモード、オートエリアAFモード | シングルポイントAFモード、ダイナミックAFモード(9点、21点、51点)、3D-トラッキング、オートエリアAFモード |
動画 | 4K UHD(3840×2160):30p/25p/24p | 1920×1080:30p/25p/24p |
モニター | チルト式3.2型TFT液晶モニター(タッチパネル) 約92.2万ドット(VGA) 視野角170° 視野率約100% 明るさ調整可能 アイセンサーによる自動消灯可能 |
3.2型TFT液晶モニター 約122.9万ドット(VGA) 視野角約170° 視野率約100% 明るさ調整可能 |
バッテリーパック | – | マルチパワーバッテリーパック MB-D15(別売) | 電池寿命 | 約950コマ | 約1110コマ | サイズ | 約135.5×104×72.5mm | 約135.5×106.5×76mm |
質量 | 約 720g | 約 765g | Bluetooth | Bluetooth標準規格 Ver.4.1 | – |
D7500がD7200から進化した部分
スペックをざっと確認したところで、D7500がD7200から進化した部分について見てみませう。
ボディは薄型軽量化しモニターはタッチパネルに
D7500は本体サイズが約135.5×104×72.5mmで重量約720g。D7200が約135.5×106.5×76mm / 約 765gと、厚みが3.5mm減り重量が30gほど軽量化されています。
本体が薄くなったぶんグリップが深くなって、よりホールド性が高くなっています。
高剛性炭素繊維複合材料を用いたモノコック構造を採用することでこの軽量化を実現。もちろん、防塵・防滴性能もバッチリです。
また、D7500では背面液晶がタッチパネル方式になって2軸のチルト機構も採用されています。チルト機構を追加しながらも本体の厚みを抑えたのはすごいと思う。
D500クラスの並みに高画質
D7500には、DXフォーマットの最上位機種であるD500と同じ画僧処理エンジンEXPEED 5が採用されたことにより、最高約8コマ/秒の高速連続撮影が可能に(D7200は7コマ/秒)。バッファメモリも強化されて、14bitのロスレス圧縮RAW記録で最大50コマ(D7200は18コマ)までシャッターを切り続けられます。強い。
動画性能も上がってますよ。D7500は4K UHD / 30pの動画が撮れます。まぁこれからは4K以上の時代だしな。
また、高感度性能も向上。常用感度がISO 100〜51200、Lo 1(ISO 50相当)までの減感、Hi 5(ISO 1640000相当)までの増感が可能です。これもD500と同等ですね。
測光センサーもD500と同じものとなり、測光・シーン認識の精度が強化されています。ハイライト重点測光搭載で白飛びを防ぐことができます。
アドバンストマルチCAM3500IIオートフォーカスセンサーモジュールを採用した51点AFシステムは、測距点だけでいえばD7200と同じですが、新たにグループエリアAFに対応する進化です。
他にも
- ホワイトバランス・露出精度向上
- 電子先幕シャッター搭載で、三脚撮影時などのミラーショックが抑えられる
- SnapBridge対応で写真をスマホやタブレットに転送できる
などが挙げられますね。
D7500がD7200から退化してしまった部分
逆に、D7500のほうが弱くなってしまった部分。
メモリーカードスロットがシングルスロットに
薄型・軽量化の影響でしょうか。D7200はダブルスロットですが、D7500から1スロットモデルに変更されています。
RAWとJPEGでカードを分けたり、片方をバックアップ用として使ったり、単純に2枚分のSDカード容量を使ったりということができなくなってしまいました。
バッテリーグリップが廃止
今まではオプションで用意されていたマルチパワーバッテリーパックが廃止されました。
バッテリーが拡張できなくなったのもですが、縦持ちでの安定性が落ちてしまったのはとても残念です。
まぁ、これもボディの小型化を考えれば仕方ないのかもしれません…
オールドレンズをAモードで使えなくなった
D7200では非CPUレンズ(非Ai方式を除く)でもAモードでの撮影が可能でしたが、D7500はマニュアルでの撮影しかできなくなっています。
非CPUレンズというのは電子接点を持たない古いレンズのことで、Nikonの非CPUレンズには非Ai方式とAi方式の2つに分かれます。
カメラの露出計と連動させる方法が違うんですが、まぁ今はそんなに必要ない情報なので割愛。
他にも、
- D7200の方がちょっと高画素
- 連続撮影枚数が1110枚→950枚に減った
などがあります。
D7500とD7200、どっちを買えばいいの?
いろいろ比べましたが、結局どっち買えばいいんですか?ということで。
D7500の方がオススメな人
まず、新機種のD7500がオススメな人はこんな人
- 動きの速い被写体を撮りたい人
- めっちゃ暗いとこで撮りたい人
まずは動きが速い被写体を撮りたい人。これは連写、連続撮影コマ数が多いD7500に軍配が上がるでしょう。
すげえ動いてるやつでもバシッと1枚で収められる力があれば関係ないかもですが、相手が同じ動きを再現してくれるとは限らないので、連写が安心です。
そして、暗所。僕は暗い会場でのライブをとるんですが、ISOを上げないともうどうにもならなかったりします。この辺もごりごりに進化した高感度性能があるD7500がいいと思いますよ。
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D7200の方がオススメな人
上記に当てはまらない人。つまり、普通に日常の風景を撮りたい、ブツ撮りしたい、ポートレート撮りたい、みたいな人は価格がそこまで高くないD7200の方がいいと思います。
というか、D7500買ってもスペック余すんじゃないかなというか。
スペックを見てわかる通り、日常で使うぶんには機能差ほとんどないですからね。
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だだーっとD7500とD7200の違いをまとめてみました。僕はD500を持ってるのであんまり関係ないんですが、やっぱり新機種ということで気になりましたのでw
「なんかD7500とかいうのが発表されたんだけど、D7200とどう違うの?どっちがいいの?」という人の参考になればなーと思います!
てゆーかいいから早くD810の後継機出てくれ!